VRAIN雑記

アニメ、漫画、ドラマ、映画の感想です。ネタバレが前提なので ご注意下さい。

ID:INVADED イド:インヴェイデッド 3話感想【SNIPED 滝の世界】

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3話にて 作品の良心であり常識人である松岡さんから“イド”と“名探偵”について説明がされます。



松岡さん「自分自身のイドに入る事は禁じられている。イドは無意識からの産物だ。イドに潜る事はつまり無意識を意識する事だ。あくまでも理論上だがイドはその意識の侵略から逃げようとするように自らを不可視化しながら膨張すると考えられている。嵐が起こるようにな。そして名探偵は、その嵐に飲み込まれ自分のイドの中で永遠にさ迷う事になるんだと…その状態をドグマに落ちたと言うらしい」
小春「ドグマ…?意味不明ですね」
松岡さん「知るかよぉ。とにかくミヅハノメが位置情報を見失ってパイロットの救出ができなくなるんだと」
小春「死ぬんじゃないんですか?」
松岡さん「コックピットの肉体はどこかで生命活動の維持が難しくなるかもしれない。しかし肉体が死んでも精神はミヅハノメの中では生き続けるらしい」
小春「へぇぇぇ…」
松岡さん「パイロットはイドの中で自分の記憶を失い名探偵になるのも万が一 自分のイドに入った時の安全確保の為なんだろうな…
聞いてるか?おい」
小春「スヨスヨ……え?!あぁ…なるほどぉ……」



分かったような分からないような…。
今回の松岡さんの説明って、核心をついたものだと感じました。




主人公 酒井戸についても 過去や理念に突っ込んだ描写があり
ようやく、彼のキャラクターが見えてきました。
でも“カエルちゃん”含め 分からない事が まだまだ多いですね。

【映画ジョーカー】観る側の各々のジョーカー像

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アメリカ公開時から、そのセンセーショナルな内容で話題を呼び大ヒットを飛ばした映画“ジョーカー”

主役である“ジョーカー”そして“アーサー”演じるホアキン・フェニックス氏の演技はもう圧巻でした。


とことん救いがないストーリー、弱者の怒りが爆発する結末なので、後味は正直悪いですけどね。


この作品を 面白い映画か?と聞かれると
少し悩むところがあります。
それはこの“ジョーカー”
バットマンの“ジョーカー”のイメージに
どうしても合いませんでした。

バットマンシリーズの中でも大好きな映画“ダークナイト”のジョーカーのあの“陽気に人間の悪意を楽しむ”という
衝撃的なキャラクターはもうインパクト大でした。
映画冒頭の銀行強盗のシーンや
ビルからバットマンに突き落とされても大笑いしながら落下していくシーンなどジョーカーのイカれっぷりは
もう最高にかっこいいです。

対して 今作のジョーカーには、これらの要素がほぼ無いんですよ。狂気は文句なしに感じますが
やっぱり見たかったのは
最高にイカれた最狂のヴィランとしてのジョーカーだったんですよね。

【映画ターミネーター : ニュー・フェイト】T2の正統な続編とは?

この感想にはラストまでのネタバレが
ガンガンあるので ご注意ください。

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ターミネーターの生みの親であるジェイムズ・キャメロン監督という事、あの不朽の名作ターミネーター2の正当続編。
この作品の発表を聞いた時は本当に驚きましたね。

観たい!と思う気持ちと同じか それ以上に
不安を感じました。
ターミネーター”という作品は“2”で完璧なエンディングを観たからです。
“2”以降 多くの続編が創られてましてが、ファンから常に賛否が別れてきました。
キャメロン監督自身がターミネーターは2で完結していると言っていました。その監督が続編を創った意味は何なのか。


前置きが長くなりましたが、
ごちゃごちゃ考えてないで いいから映画を楽しもうぜ!精神で本編感想です。



楽しめませんでした。

まず冒頭で、ジョン・コナーが アッッサリ
殺されました。
その場にサラがいたにも関わらずです。

一番やっちゃいけない選択肢を何故に選ぶんでしょう。
これって、目的を目指すための全ての行動は無駄
だという定義になるじゃないですか。

ターミネーター”は闘う勇気と愛を持って絶望の未来を変えるという、核たる普遍的なテーマを貫いて
あそこまでの感動が生まれたんだと考えています。


それでも途中までは真剣に観ていたんですよ。
でも、まったくターミネーターを感じないシュワちゃんの登場で 極限まで萎えました。
ジョンを殺してターミネーターで 感動なんて出来ません。

【ハンニバル SE1EP1 Aperitif】ドラマ感想、考察

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冷酷でありながら独自の美学と愛を持つ殺人鬼
ハンニバル・レクター
彼を追うFBI捜査官ウィル・グレアムの
追う者、追われる者、喰う者、喰われる者の対決とドラマを描いたサイコミステリーです。

殺人、死体の描写が かなりグロくゴア表現がキツいため
視聴には かなり注意が要ります。
日本のアニメでも一時流行った“死体アート”を全編に渡って推しています。
実際 私も直視できない、気分が悪くなる不快シーンが多かったですね。
そういった側面も強くありますが
なんと言っても 登場人物達の心理描写、分析が一番の見所なんだと感じました。

第1話を視聴した際は その重厚さと登場人物の魅力に
とにかく引き込まれましたね。

印象深かった台詞は
ウィルとハンニバルの会話です。
ある殺人事件の捜査協力で呼ばれたレクター博士は其処でウィルと対面します。事件について話を進めていくんですが…
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ハンニバル「悪趣味な考えは止められない。防ぎようがない」
ウィル「僕は砦を築く」
ハンニバル「考えが浮かぶ前に?」
ウィル「そう、素早く」
ハンニバル「人の目を見るのは嫌いかな?」
ウイル「気が散るんです。相手の事が分かりすぎたり分からなかったりして、考え事に集中できなくなる」
ハンニバル「目から入った情報に支配を受けやすいんだろう。自分の品格を疑うような妄想をしてはショックを受け 夢に身震いする。砦は君を守ってくれないようだね」
ウィル「誰の分析をしているんです?頼むから僕の分析はしないで下さい。分析されると嫌な人間になる」
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凄いですね、この二人。初対面でこの域ですよ。
レクター博士がウィルの多くの疾患を抱えた心を分析し領域へとぐいぐい踏み込んでいくんですよね。
的確だから容赦がない。
ウイルは耐え兼ねて席を立ってしまいます。
レクター博士からの支配に嫌悪と怒りを覚えたんでしょうね。
もう、このシーンは何度観ても本当に面白い。
ウィルの言う“砦”という表現も面白いですね。
自分の殻に閉じ籠り身を守る“自閉症”を表しています。
“城”というニュアンスも含まれていて、ウィルの自尊心(プライド)や隠れるだけではない、闘う意志もあるのだと感じました。

映画感想【海獣の子供ーこれだけの映像技術なのに賛否両論?】

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いやぁ、美しいと言いますか、凄まじい映像技術でした。
とにかく“海”の描写が美しいです。

細部の作り込みが もう尋常じゃないレベルでした。


この映画、上映同時から 賛否が別れていた作品なんですよね。
“映像は凄いけど話がつまらない”
と言われていました。
私も この作品初めて視聴してみたんですが
約2時間 もし同時映画館に足を運び観ていたら
途中で寝ていたか、ひょっとしたら席を立っていたかもしれたません。
それくらい 退屈でした。
ストーリーはあるにはあるんですけど
14歳の女の子が主役だというのに 終始小難しい哲学的な話を永遠に淡々とするんですよ。
生命 妊娠、出産を海、さらには宇宙と同一視していく。
そんな事考えている女の子なんて いません。
さらに とことん スウィーツ脳で壮大なテーマと相性も最悪でした。
他のキャラクターも 本当に達観的で淡々としていて
こいつらに感情はあるのか?なんでどいつもこいつも悟り開いてる系なんだ?
と観ていて萎えてしまいました。


ひょっとしたら この映画は元より 一般客層は切り捨てて
映像評価のみ目指して作ったのかもしれません。


悔しいし寂しいですね。
これだけの映像技術、心血を注いで創られた大作なのに。

ID:INVADED イド:インヴェイデッド 6話感想【CIRCLED 円環の世界ー松岡さん かっこいい】

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ここまで見てきた話の中でも最も インパクトと衝撃がありました。
松岡さんと小春のコンビ解消するシーンです。
小春の素質を肯定しながらも、小春の本質は“連続殺人鬼”だと言い突き放す松岡さんが
とにかく渋く かっこいいですね。
熱さと冷静な分析力や判断力を彼には感じます。
対する小春というキャラクター、彼女はとにかく1話から違和感や不快感がありました。
感情の欠落、社会病質者的な言動、行動が終始ありましたからね。


そして 次に印象的だったのが
酒井戸のカエルちゃんに「僕は君を助けたいんだ…」と
涙するシーンです。
演出も切なく美しかったですね。
夜の暗闇の中、円形の線路をぐるぐる回り続ける列車という表現が最高でした。
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答えも解決策もない無限地獄。
その地獄の中で静かに死を悲しむ
静寂さの中に様々なメッセージやテーマを感じました。



今回の酒井戸は にこやかに笑ったり、泣き崩れたりと
人間的な感情が出ていて 魅力的でした。
物事にも人の死にも自分の事にも淡々としていた彼より、この彼の方がずっといいですね。
“子供に優しいおじさん”そんな一面も彼には あるように思えてきました。
彼がどれだけ奥さんと娘さんを愛し大切にしていたか…それを感じさせられます。

魔女の守人 1話感想【Guardian of the Witch】

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読みやすいですね。
読みやすいし実に解りやすかったです。


王道ファンタジーですね。


読み終えた後の読後感は
不快でした。
魔女の作り方の設定が 良くないですね。

“ファンタジー”というジャンルなんだから もっと非現実的な設定にすればいいのに。

現代の少年ジャンプの読者の半分 は女性だし、
世界展開し世界中の漫画ファンからの注目も高い雑誌なのに、作者や編集さんたちは
何故に コレを やろうと 判断したのか…

“12才の少女を孕ませ大量虐殺”なんて。
そんな設定 やる必要もないし、少年誌でやっちゃあいけないし、こういう設定に固執する作者の思考の方向性に危険性すら感じました。