VRAIN雑記

アニメ、漫画、ドラマ、映画の感想です。ネタバレが前提なので ご注意下さい。

【ハンニバル SE1EP1 Aperitif】ドラマ感想、考察

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冷酷でありながら独自の美学と愛を持つ殺人鬼
ハンニバル・レクター
彼を追うFBI捜査官ウィル・グレアムの
追う者、追われる者、喰う者、喰われる者の対決とドラマを描いたサイコミステリーです。

殺人、死体の描写が かなりグロくゴア表現がキツいため
視聴には かなり注意が要ります。
日本のアニメでも一時流行った“死体アート”を全編に渡って推しています。
実際 私も直視できない、気分が悪くなる不快シーンが多かったですね。
そういった側面も強くありますが
なんと言っても 登場人物達の心理描写、分析が一番の見所なんだと感じました。

第1話を視聴した際は その重厚さと登場人物の魅力に
とにかく引き込まれましたね。

印象深かった台詞は
ウィルとハンニバルの会話です。
ある殺人事件の捜査協力で呼ばれたレクター博士は其処でウィルと対面します。事件について話を進めていくんですが…
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ハンニバル「悪趣味な考えは止められない。防ぎようがない」
ウィル「僕は砦を築く」
ハンニバル「考えが浮かぶ前に?」
ウィル「そう、素早く」
ハンニバル「人の目を見るのは嫌いかな?」
ウイル「気が散るんです。相手の事が分かりすぎたり分からなかったりして、考え事に集中できなくなる」
ハンニバル「目から入った情報に支配を受けやすいんだろう。自分の品格を疑うような妄想をしてはショックを受け 夢に身震いする。砦は君を守ってくれないようだね」
ウィル「誰の分析をしているんです?頼むから僕の分析はしないで下さい。分析されると嫌な人間になる」
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凄いですね、この二人。初対面でこの域ですよ。
レクター博士がウィルの多くの疾患を抱えた心を分析し領域へとぐいぐい踏み込んでいくんですよね。
的確だから容赦がない。
ウイルは耐え兼ねて席を立ってしまいます。
レクター博士からの支配に嫌悪と怒りを覚えたんでしょうね。
もう、このシーンは何度観ても本当に面白い。
ウィルの言う“砦”という表現も面白いですね。
自分の殻に閉じ籠り身を守る“自閉症”を表しています。
“城”というニュアンスも含まれていて、ウィルの自尊心(プライド)や隠れるだけではない、闘う意志もあるのだと感じました。